目の前の世界はそれで成立していた

生まれてからずーっと母に反発してきた。

実家で私は部外者のようで、居心地が悪かった。

実家では厄介な人間だと思っていた。

実際、そのように扱われてもいた。

 

私は母に認められたかった。

受け入れてほしかった。

母と同じ世界を共有したかった。

そして、同じ世界に生きていると信じ込んできた。

 

ところが、今回、母と私の水入らずの生活で同じだと思っていた母と私の世界は全く関係がなく成り立っていた。

この発見に私はとても驚いた。

同じと思っていた?・・・これが依存のからくりだったのだ。

 

♥人と人は別世界に生きていた?

人と人とは決して交わることのない世界・空間に居る。

そのことが今回リアルに見えてきた。

今まで無駄な努力をして母の世界に介入してた???

生きる世界がまったく違っていた。

それは独立していたのだ。

あなたはあなたの独自の世界であり、私は私だけの世界。

何だろう・・・寂しいような複雑な気持ちであるが、とても静かでもある。

何も始まっても、起こってもいない世界、ただある・・・。

確かにこの建物の窓からは走っている車が見える。

動いているのであるが、そこに何も意味がないのだ。

 

♥母からの学び

今まで私は母をアセンションへの導きをしようとしていた。

しかし、その逆で私が母からこの目の前の世界を学んでいた。

 

母の生きる貪欲さ。

バスツアーがあれば人に頼ってでもついていく。

お誘いの声がかかれば足が痛くても出かけて行く。 

90歳近くで週4回の体操やヨガは家の中のことより優先させる。

いまだ車を手放さない。(何度言い争っても。兄がOKと言っているからと譲らない)

母の意思を大事にした方がいいのか?

それとも、本人の意思を抑えて、無理にいろいろ説き伏せて、老人ホームなどに居れてしまった方がいいのか?

迷うところであるが、最期まで動きたい母である。

記憶が保てなくなっているが、なんとか掃除もできている。

彼女の世界はこれで成り立っている。

 

♥人権

どこまで、(母と言っても人権のある)人の世界に介入したらいいのだろうか? 

母を助けたいという良い娘をやるのは自己満足なのだ。

人間誰でも最期のところまではわからない。

 

 

★以上のことがわかってきたので、母の魂を信じ、そろそろ私は自分の世界に戻らないといけない。

まあ、何かあれば実家に帰ってヘルプしたらいいのだ。

神の導きを信じよう。

過去実家に長く居られなかった私は今回はじっくりと母と過ごすことができた。

マイナスばかりを見ていたが、今回私は母(先祖)と新たな関係になれたようだ。

新たに生まれ直したような気分である。 

 

さてと、安心安全な私の子ども時代は始まった。