とにかく、長年住んだところであり、しかも、コンフォートゾーンである場所からの脱却は大変だ。
必死である。
命をかけるくらいな気持ちだ。
まずは、この場で使っていたものは思い切り処分したい。
次の新しいところに持っていきたくないのだ。
今までの引っ越し中で、どんだけ持ち物を断捨離してきたことか!
その都度その都度、フーフー言いながらの作業であった。
これは次に行くためのエネルギーの調整となる。
物を売ったり、リサイクルに出したり、捨てたりしている。
物を手放すことは思い切りのいい方だと思うが、厄介なことに物にはいろいろな感情がくっついている。
だからこそ、じっくりと物と向き合い、手放すかどうかを考える。
どんな想いや感情が自分の中にあるのかを知ることができる。
断捨離とは自分を知るための手立てとして、とてもやりがいがある作業だ。
そんな中、なぜかなかなか手放せないものがある。
こういう時こそ、私はこの手放せない気持ちを深くよく見る。
例えば、なかなか手放せなかったものはデンマークで買った素敵なデザインのワイングラスだ。
なんどか手放そうと試みたが、つい売るだんになると惜しいと思い、ついやめてしまっていた。
このワイングラスは私の過去のヨーロッパ生活の勲章、ステイタスであった。
このワイングラスのエネルギーは次に進む新しい次元の私には必要ない。
結局、次に持ってはいけないと納得して売りに出した。
早速買い手がついた。
物を手放すとそこにスペースができる。
スペースができると気持ちが軽くなる。
気持ちがいい。
何年か前に父親の遺品を整理した時、物というものは本人には大事でも、他の人にはまったく興味のない、意味のないものになるとつくづく痛感した。
よって、私には価値があるものでも亡くなれば、もはや意味のないものになる。
物とはそんなものだ。
断捨離は古い自分とさよならするのにとても効果的なツールとなるだろう。
また、椅子など無料で引き取ってもらうのに、きれいにして出そうと念入りに掃除していると、いかに汚れていたかがわかる。
白内障で目が見えにくくなっていたこともあり、物をきれいに掃除がができていなかったのだ。
あ~こんなに時間が経っていたのだ。
ここ札幌に11年近くいたなんて、、、とても信じられない。