父親の呪縛から解放される時

父親の呪縛とは、

彼はかわいそうな境遇だから、私は彼より偉くなってはいけない。

彼よりお金儲けをして成功してはいけない。

会社を持ってはいけない。

特に社会性という仕事・成功・肩書・お金儲けというものに対して自分を抑えてしまうという呪縛である。

父親を自分にとって大事な人に思いたいから・・・。

 

父親を大事な人と思いたい???

ここに無理があるのだ。

 

以前にも書いたと思うが、体の右側の部分に問題が起こる場合、自分と父親との関係に問題があると言われている。

反対に左側であれば母親との関係に問題がある。

私の場合、今年に入ってから、特に右側だけにいろいろトラブルが起きていた。

あまりにはっきりと右側だけなので、私は父親との関係を見直すことにした。

できればもう見たくない、父とのことは忘れしまいたいくらいに憎んでいる。

 

娘というのは父親との関係がうまくいっていると思いたいものだ。

そして、子どもは自分の父親を良い人だと思いたい。

幼い頃、私は養子に来て被害者的なふんいきの父をかわいそうに思っていた。

だから、子どもに関わらない、また、妻と子を守らない父をに大目に見ていた。

良い父と思いたかったのだ。

しかし、私は長年この被害者的な態度というのは、なかなかの「癖ものである」ということをさんざん学んできた。

被害者的態度の父は「僕を大事にしないとダメだ」と妻子にいつも暗黙に押しつけていた。

かわいそうな自分の領域から出ない父はそこにじっとしたのだ。

私は成長するにつれて家族間のトラブルにおいて、なんどもえ~ここで父は何も言わないの?と疑問に思った。

義祖母に怒鳴られている自分の妻と娘を守らないで、義祖母の前で大人しく黙ってしまう。

言い返せないのだ。

そのくせ、自分の妻や娘には強気だ。

正々堂々としていない父を歯がゆく思った。

しかし、その時も最後は彼を大目に見ていた。

義祖父がなかなか有能な鋳物師であったので勤めていた会社を辞め自分で会社を興し、父は自動的にその会社の社長になった。

案の定、受け身の彼の経営はうまくいかなかった。

彼は常に愚痴を言っていた。

中小は損だ、大企業が悪いみたいなことを言う。

私は父に肩を持ち同じように大きな会社は悪いんだと思うようになった。

 

・・・その否定的な態度こそ、私の仕事を困難にしてきた。

まあ、うすうすこの仕組みがわかってはいたが、後ろ向きな父親を、今でもかばっていた自分に呆れる。

 

父は女が仕事をすることを嫌っていたし、私が離婚したことも不満に思っていた。

自分がまた私の面倒を見ないといけないかもと恐れてもいた。(事実そんなことは全くなかった)

私が人生にシャレンジしようとしている時に、彼は狭い心で心配していたのか、それとも、勝気な娘を嫌っていたのか、私のテンションを一気に下るようなことを言う。

そんなことが何回かあり、心底父を嫌いになってしまい、もう考えないようにしてきたが、今回体の右側ばかりの故障によりいよいよこの想いをしっかりと深く見てこの呪縛を解放していくことにしたのだ。

 

わかっていたのに、どこかで、まだ自分の父を自分の分身のように思っていた。

(これは母親についても同じで母親のことを自分の分身に思っている人は気をつけた方がいい)

父の社会についての考えが私の社会性に影響を与えてしまっていたのだ。

3年前に亡くなっているのに、その亡霊をいつまでも私は大切にしていたのだ。

 

(母親を自分の分身、つまり自分の母親と繋がっている男性も気をつけた方がいい、母親のマイナスな呪縛にかかっていると思われるからだ)

 

ここで、はっきりとさせておくことは親からの精神的な自立についてだ。

(これができている人の方が少ないと思っている)

伝統とはなかなかいい言葉であるが、もし、その両親のあり方があなたにとってネガティブなもので重くて動けなくて不幸な想いがあれば、それは、その人の精神や人生を暗くしているということである。

 

私は父の暗くて固くて重くてヤニのようなエネルギーを観た時、気持ち悪くなった。

こんなものを自分の中に持っていたとわかった時、私はこの呪縛から解放されたのだ。

 

私の男性性は健康的に蘇ってきている。

男性性は私に正々堂々として、いつでもあなたを守っているからねと言っている。

さて、あなたの男性性はいかがでしょうか?